お口の健康について、日々の診療でよくいただく質問をもとに、短い読み物としてまとめています。個々の状態によって最適な対応は異なりますので、気になる点は検診の際にお尋ねください。(デモ用サンプル記事です)
当院では、定期検診の間隔を3〜4か月ごとにおすすめしています。半年や1年ではなく、なぜこの間隔なのでしょうか。
理由のひとつは、歯周病の原因となる細菌のかたまり(バイオフィルム)の性質にあります。歯科医院でクリーニングをして細菌の膜を取り除いても、時間の経過とともに再び歯の表面に形成されていきます。毎日の歯みがきで落としきれない部分は、数か月のうちに歯ぐきに影響を与える程度まで成熟すると考えられており、その前にリセットすることが検診の目的のひとつです。
もうひとつは、むし歯や歯周病の「早期発見」です。初期のむし歯や歯ぐきの軽い炎症は、ご自身では気づきにくいものです。3〜4か月という間隔であれば、変化が小さいうちに気づき、削らずに経過を見る・みがき方を変えるといった対応を選びやすくなります。
ただし、この間隔はあくまで目安です。歯周病の進行度やむし歯のなりやすさ、お手入れの状況によって、当院では担当衛生士が一人ひとりに合った間隔をご提案しています。
監修:院長 白樺 誠(架空の人物です)
歯周病は、歯を支える骨や歯ぐきが炎症によって壊されていく病気です。お口の中だけの問題と思われがちですが、近年は全身の健康との関連についても多くの研究が行われています。
たとえば、糖尿病のある方は歯周病が進行しやすく、また歯周病の治療によって血糖のコントロールに良い影響が見られたという報告があります。このほか、心臓や血管の病気、妊娠中の早産・低体重児出産、誤嚥性肺炎などとの関連も報告されています。
ただし、これらは「関連が報告されている」段階のものも多く、歯周病を治せば必ずこれらの病気を防げる、というものではありません。歯周病の治療はあくまでお口の健康を守るためのものであり、全身の病気については主治医の診療が基本になります。
それでも、歯ぐきの炎症を放置しないことが、体全体にとって望ましい状態につながる可能性があることは、多くの専門家が指摘しているところです。持病のある方は、通院中の医療機関名やお薬の内容を受付でお知らせいただけると、より安全に治療を進めることができます。
監修:院長 白樺 誠(架空の人物です)
「仕上げみがきは何歳まで必要ですか?」というご質問をよくいただきます。一般的には、小学校の中学年から高学年頃まで続けることがすすめられています。
理由は、この時期に乳歯から永久歯への生え変わりが進むためです。生えたばかりの永久歯は表面がまだ成熟しておらず、むし歯になりやすい状態にあります。また、生え変わりの途中は歯の高さがそろわず、歯ブラシが届きにくい場所ができやすくなります。特に奥に生えてくる6歳臼歯は、噛む面の溝が深く、ご本人だけではみがき残しが出やすい歯です。
お子さまが嫌がる場合は、時間を短くする、みがく場所を日によって分ける、鏡で一緒に見ながら行うなど、続けやすい工夫をしてみてください。「全部きれいに」よりも「毎日少しずつ」の方が長続きします。
当院の検診では、お子さまの年齢や歯の生え方に合わせて、仕上げみがきのコツやフッ素の使い方を保護者の方にもお伝えしています。
監修:院長 白樺 誠(架空の人物です)
歯科医院に行くきっかけとして最も多いのは「痛くなったから」です。しかし、痛みは歯のトラブルのごく初期に出るものではありません。
むし歯の場合、表面のエナメル質には神経が通っていないため、初期の段階では痛みをほとんど感じません。しみる・痛むといった症状が出るのは、むし歯が内側の象牙質や神経に近づいてからであることが多く、その頃には削る範囲が大きくなったり、神経の治療が必要になったりします。歯周病に至っては、歯がぐらつくまで自覚症状がほとんどないことも珍しくありません。
治療が大きくなるほど、通院回数と費用は増え、歯そのものも多く失われます。そして一度削った歯は元には戻りません。「治療して終わり」を繰り返すたびに、歯の寿命は少しずつ短くなっていきます。
当院が「治す」から「守り続ける」への転換をお伝えしているのは、こうした背景からです。症状がないうちに検診で確認することが、結果的に一番負担の少ない通い方になると考えています。
監修:院長 白樺 誠(架空の人物です)
むし歯を削ったあとの詰め物には、いくつかの種類があります。それぞれに特徴があり、「どれが一番良いか」は歯の場所や状態、ご本人が何を優先するかによって変わります。
保険診療で使われる主なものには、白い樹脂(コンポジットレジン)と金属の詰め物があります。樹脂は多くの場合1回の来院で治療が終わり、見た目も歯に近い色ですが、大きな範囲には向かず、年数とともに変色やすり減りが起こることがあります。金属は強度があり広い範囲にも使えますが、見た目が目立ち、まれに金属アレルギーの原因となる場合があります。
自費診療のセラミックは、見た目の自然さと表面の滑らかさが特徴で、汚れがつきにくいとされています。一方で費用は保険診療より高く、硬いために噛み合わせによっては欠けることがあります。
どの材料にも利点と注意点があり、費用の高いものが常に良い選択とは限りません。当院では、治療前にそれぞれの特徴と費用を並べてご説明し、ご本人に選んでいただいています。分からないことは、遠慮なくお尋ねください。
監修:院長 白樺 誠(架空の人物です)